支部長挨拶

支部長からのご挨拶


 令和5年4月から正宗淳先生の後任として第13代の日本消化器病学会東北支部長を拝命いたしました。1943年の設立以来、80年の歴史がある東北支部を担当させていただくことを大変光栄に思うとともに、その重責に身の引き締まる思いです。また歴代支部長の中で外科が東北支部長となったのは、秋田大学第一外科の故小山研二先生以来二人目ですので、皆様のお力添えをいただき運営していきたいと考えております。

 さて、医療の高度化に伴い、従来は一つの診療科で完結していた医療ですが、複数診療科による横断的チームビルディングが重要となりました。消化器疾患、特に消化器悪性疾患は、診断技術の向上と治療法の発展により、その治療成績は一昔前とは比べ物にならないほど向上しております。これも消化器内科と消化器外科のスムースな連携の賜物と思います。しかしながら日本専門医機構による専門医制度改革では、従来の「消化器病専門医」が、「消化器内科専門医」に改変されることが提案されています。これは時代の流れに逆行する改悪と考えており、従来の「消化器病専門医」へ復帰することを希望しています。

 東北支部は日本消化器病学会の中でもひときわ高いプレゼンスを誇ってまいりました。下瀬川徹前理事長、上野義之理事、大平弘正理事、正宗淳理事を始め学会の中でも中心的役割を果たされている先生が多数いらっしゃいます。東北支部のプレゼンスを維持し、さらに発展させるとともに、消化器内科と消化器外科の融合も、私に課せられた大きなミッションと考えております。

 皆様のご指導、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。

令和5年4月1日
日本消化器病学会東北支部長
海野倫明